阪南チーズ染晒協同組合

染料(せんりょう、英語で Dyestuff) とは、溶媒(普通は水である)に溶解させて布や紙などを染色するのに用いられる有色の物質をいう。無色の前駆体が溶媒に可溶であり、染着後に発色させた色素は不溶となるようなものも含む。溶媒に溶解せず何らかの媒体に分散させて使用されるものは顔料と呼びます。 

                           出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia) 

天然染料と合成染料

天然染料

古代より染料として様々な動物、植物から抽出した天然色素が用いられてきました。植物由来の染料が最も種類としては多く、アカネ、アイ、ウコン、ベニバナ、ムラサキ(紫根)などが古代から知られている。動物由来のものとしてはムラサキガイから得られる古代紫やエンジムシから得られるコチニールがあります。これらの色素の多くは大量の天然物を処理してもわずかな量しか得られないため、希少品であり使用が限られていました。

なお、鉱物染料として黄土や赤土、弁柄などが挙げられることがありますが、これらは溶媒に不溶であるから本来は顔料に分類すべきものです。真の鉱物染料と呼べるのは着色力をもつ可溶性の無機化合物であり、大島軸を染めるのに使う泥や過マンガン、過マンガン酸カリウム、コバルト錯塩くらいであります。(しかも後二者は実際に染料として用いられるケースは稀)。

合成染料  

1856年にウィリアム・パーキンスはアリニンをクロム酸カリウムで酸化し、その紫色の生成物が羊毛や絹を染色できることを発見しました。このモーヴと名づけられた物質が世界初の合成染料になりました。その後1869年にカール・グレーベ(Karl Gr?be)とカール・リーバーマン(Karl Liebermann)によってアカネ色素アリザン 1880年にアドルフ・フォン・バイヤーによってアイ色素(インディゴ)の合成が達成され、それらが工業化されると天然色素はその値段の高さから徐々に駆逐されていきました。現在では、染色加工に使われている染料のほとんどが合成染料になっています。



阪南チーズ染晒協同組合が主に扱っている染料

直接染料 比較的分子量が大きく、平面構造を有しセルロース繊維に対して大きな染色性をもっています。
一般に鮮明な色相のものが得にくいのが特徴。染色堅ろう度は一般的にいって中級ですが、洗濯堅ろう度は低くフィックス処理を行う必要があります。

反応染料
セルロース繊維と化学に反応して結合する染色堅ろうにすぐれた染料であるです。
反応染料は比較的分子量が小さく、日光に対する堅ろう度や洗濯堅ろう度が直接染料よりもすぐれ、色相が鮮明で着色力が高いのが特徴。セルロース繊維用染料としてもっとも多く使用されています。

酸性染料
主にシルクやウールなどの動物繊維やナイロンなどの染色に使用されています。
酸性浴で染色され、色調は一般に鮮麗で各種の色調がそろっています。堅ろう度は低いものから強いものまでさまざまですが、アントラキノン染料系のものは日光、洗濯ともに染色堅ろう度が強いです。

バット染料
建染染料、スレン染料ともいわれ、水に不溶性の色素でインジゴ系とアントラキノン系に大別されます。
色相は鮮明度は劣りますが染色堅ろう度は優れています。ジーンズの糸染などに使用されています。

分散染料
ポリエステル、ナイロン、ビニロン、アリアセテートなどの繊維に使用されています。
ポリエステル繊維の染色は、ポリエステルが疎水性であるため、染料種属の中でもっとも分子量が小さいといわれる分散染料を使用しても通常常圧下では染色することができません。
ポリエステル繊維の染色には、100℃以上の高温圧力染色などの特殊な染色方法が必要になります。

硫化染料
染料の化学構造に多くの硫黄原子を含んでおり、多量の硫化ナトリウムを加えたアルカリ性還元浴で染める点では、建染染料と似ており、それに次ぐ堅牢性がありますが、塩素漂白に弱く、染めてから日が経つと染料の硫黄分が酸化して硫酸に変わり、セルロ−ス繊維を脆化させる欠点があります。

このように染料によってさまざまな特徴があり、染め方や色鮮度、堅牢度が全く違います。ですから用途にあった染料を選ぶことも大切な要素になってきます。
阪南チーズ染晒協同組合は、染料や染色に関する相談をメールで随時行っています。遠慮なくご質問ください。